ブルーベリーとビルベリーの違い

ブルーベリーは食用の栽培種、ビルベリーは北欧の森で自生する野生種

まず大前提として抑えておきたいのは、ビルベリーはブルーベリーの原種である、ということ。つまり、両者は親戚のようなものなのです。しかし、品種改良によってブルーベリーとビルベリーには違いが生まれました。

ブルーベリーが品種改良されたのは、一般に食用として流通させるためです。そのため、安易に栽培ができるよう、栽培種として手が加えられました。

一方、ビルベリーはそもそもが北欧の森の中で自生する野生種です。厳しい環境の中で育ったビルベリーは、太陽の紫外線から身を守ることを目的に、青紫色のアントシアニンを体内に多く蓄えるようにできています。これは、北欧の白夜も関係していると言われています。

このように、ブルーベリーとビルベリーは近しい間柄ではあるものの、育ってきた環境が異なるという点において、用途や成分に差が生まれています。なお、サプリメントとして摂取するのであれば、アントシアニンの含有量の多いビルベリーがおすすめとなります。

ビルベリーには「アントシアニン」がより多く含まれている

さて、育った環境の違いにより、アントシアニンの含有量が異なるとされるブルーベリーとビルベリー。具体的には、どの程度量が違うのでしょうか?

一般的に日本国内で流通しているブルーベリーに含まれているアントシアニンは、含有量がおおよそ90mg(100gあたり)です。ちなみに、眼精疲労の改善効果等を目的にアントシアニンを摂取する場合には、一日おおよそ40〜90mgをとるべきと言われています。ブルーベリーですと、おおよそ60〜300gを食べなくてはならないと言われています。

一方、ビルベリーに含まれているアントシアニンは、なんと100gあたりの含有量が370〜460mg。圧倒的に、ビルベリーのほうがアントシアニンを多く含んでいます。一日の目標摂取量も、これなら10g〜20g程度で済んでしまうので、半分以下の量になります。

このことから、サプリメント選びの際には、ビルベリーが含まれている商品を選ぶのがおすすめと言えるでしょう。

視覚機能の調節にはビルベリーがおすすめ!

ビルベリーはヨーロッパ地方で、医薬品の成分としても認められるほど、眼精疲労や疲れ目、白内障、緑内障などの予防に効果的だと言われています。これは、先ほどからも登場しているアントシアニンの働きが関係しています。

アントシアニンには視覚機能の調節機能があり、継続的に摂取することで視力回復や眼精疲労改善に役立つと言われています。それだけでなく、血流改善によって毛細血管保護にもつながるのだとか。また、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防に役立つとされているため、私たちの健康に良い影響を与えてくれそうです。

なお、ビルベリーが含まれているサプリメントの中には、工夫によって成分が体内に吸収されるスピードを早めているものもあります。効率良くビルベリーの力が発揮されれば、“今辛い疲れ目”をお持ちの方の、大きな味方となってくれるでしょう。

ちなみに、ビルベリーはブルーベリーと違い、果実をそのまま食用にするのは、日本では難しいようです。摂取したい場合は、サプリメントが一番手軽です。